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     がんとはどんな病気?

がん 大腸がん 肺がん 肝臓がん 子宮がん 乳がん
食道がん 咽頭がん 喉頭がん 脳腫瘍 膵臓がん 腎臓がん
膀胱がん 前立腺がん 卵巣がん 皮膚がん 白血病


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  胃の壁は、内側から粘膜、粘膜筋板、粘膜
  下層、固有筋層、しょう膜の五層構造に
  なっています。

  胃がんは、胃の壁の内側にある粘膜の
  細胞が、何らかの原因でがん細胞になって、
  増殖を繰り返すがんです。
  がん検診などで見つかる大きさになるまでには
  何年もかかるといわれています。

  早期がんといわれるものは、粘膜か粘膜
  筋板でとどまっているもので、進行がんは、
  固有筋層よりも深く入り込んでいるもので、
  リンパ節や大腸など、他の臓器にも転移して
  いくことが多いです。

  胃は主に胃は、噴門(ふんもん)部という
  食道らの入口の部分、体部という胃の中心部分、幽門部という十二指腸への出口部分の3つに分けられ、
  胃がんが最も発生しやすいのは体部です。

    
「スキルス胃がん」とは、粘膜の表面にはあらわれず、胃壁の中で進行していくがんです。
    そのため、発見が発見されにくく進行も早いので、気がついたときには転移もしていて
    手遅れになっていることも少なくありません。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・食欲がない
          ・胃が重苦しい
          ・吐き気がある
          ・胃が痛い
          ・黒っぽい便が出る


    ▽ 主な原因

        塩分の取り過ぎや熱い食べ物や飲み物、肉や魚の焦げた部分の摂取、
        アルコールの飲みすぎなどの食生活、不規則な生活習慣やストレス、タバコなど、
        また最近はピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が原因しているともいわれていますが、
        はっきりとした原因はわかっていません。




    食生活の欧米化に伴い、男女問わず大腸がんが増えています。

    大腸は約2mの長さがあり、結腸と直腸肛門からなっています。
    胃、及び小腸で消化吸収された残りの腸内容物をためて、水分を吸収しながら大便にする
    ところで、たくさんの細菌が繁殖しています。

    大腸で最もがんができやすいのは、肛門に近い直腸と左右の縦になっている結腸ですが、
    近年はS状結腸の発生が増えています。

    大腸がんは、早期であればほぼ100%近く完治しますが、自覚症状は全くといっていいほどありません。
    従って、早期に発見するためには検診を受けることがとても大切です。
    「便潜血反応検査」で陽性だった場合は「大腸内視鏡検査」などのさらに詳しい検査が必要です。


    ▼こんな症状があれば病院へ

          ・大便をしても残便感がある
          ・下痢や便秘をしやすくなった
          ・便が細くなったようだ
          ・血便がでることがある
          ・おなかが張っているようだ


    ▽主な原因

        食生活の欧米化に伴い、脂肪分の摂取量が増え、炭水化物や食物繊維の摂取量が
        減少したことが原因の一つと見られます。

        脂肪をとると消化を助けるために胆汁酸が多く分泌されます。
        脂肪の消化の際に発生する物質のなかに発がん性物質があり、それが影響すると
        考えられています。

        ほかに、遺伝的な要因、喫煙、飲酒や症状の重い痔ろうなども大腸がんの原因とされています。







    肺は縦隔(じゅうかく)と呼ばれる胸部の重要な内臓(心臓、気管、食道)を
    はさんで左右に2つあり、身体の中に酸素を取り入れ、二酸化炭素を
    排出する呼吸器系の重要な臓器です。

    肺がんは気管、気管支、肺胞の細胞が正常に機能しなくなり、
    増えていくことで起こります。



小細胞がん 細胞の増殖スピードが速く、脳や骨、リンパ節、肝臓、副腎などに転移しやすい悪性度の高いがんです。しかし他の肺がんと違い抗がん剤や放射線療法が効きやすい反面、再発や転移もしやすいがんです。肺がんの約15〜20%にあたります。
非小細胞がん 腺がん 肺の末梢にできることが多く、進行は速いもの、遅いもの様々です。ある程度の大きさになると胸部X線写真にも写ります。
扁平上皮がん 肺の根元の太い気管支にできやすいがんで、せきや血痰などの症状がみられます。
大細胞がん 腺がんや扁平上皮がんとは違い、大きな細胞からなるがんです。初期の自覚症状があまりなく、また進行も速いため、発見時には手術できない場合が多いです。


    ▼ こんな症状があれば病院へ
          ・かぜのような状態が続いている(せきが長引く)
          ・たんが増えたようだ
          ・たんに血が混じっていたことがある
          ・ときどき呼吸が苦しくなる


    ▽ 主な原因
        第一の原因は喫煙です。
        たばこを吸わない人でも喫煙者の近くにいれば受動喫煙となり、肺がんの原因となり得ます。
        他に大気汚染、環境汚染(放射性物質、じん肺など)や遺伝的要因も考えられます。



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    肝臓がんには、最初から肝臓にできる「原発性肝がん」と、胃がんなど他のがんから
    転移してできる「転移性肝がん」があり、一般的に「転移性肝がんは」治療が難しく、
    命に関わる状態になることも少なくありません。

    また、肝臓がんは主に次の2つに分けられます。

肝細胞がん 様々な栄養素の合成、分解貯蔵に関係している肝細胞に起こるがんで、正常な肝臓に発生することはあまりなく、ほとんどは慢性肝疾患や肝硬変などがもとになって発症し肝臓がんの約90%を占めています。
胆管細胞がん 胆汁を分泌する胆管細胞に起こるがんで、日本では約5%の肝臓がんにあたります。


    ▼ こんな症状があれば病院へ
          ・全身の倦怠感が続いている
          ・食欲がない状態が続いている
          ・右の腹部が重苦しい感じがする
          ・微熱が続いている
          ・白目の部分などに黄疸がでている


    ▽ 主な原因

        肝臓がんになった人の多くはそれ以前に慢性肝疾患にかかっており、
        その70%は肝硬変の人に、25%は慢性肝炎の人です。

        慢性肝疾患の原因となるのは、主に肝炎ウイルス(特にC型)で、C型肝炎は、感染しても
        自覚症状がほとんどないため感染に気づかず、肝臓がんとわかってからC型肝炎に
        かかっていたことがわかる場合が多いので、早期発見のために肝炎ウイルスの検査が大切です。







    子宮がんは発生する場所により次の2つに分けられます。

子宮頸がん 子宮の入り口付近にできるがんで子宮がんの約70%にあたります。20歳代後半〜40歳代にかけて増えています。
初期の子宮頸がんは、全く症状がありません。しかし、婦人科の検診で容易に発見できるので、症状がなくても30歳頃から2年に1回子宮がんの検診を受けましょう。
子宮体がん 子宮の奥の粘膜にできるがんで、閉経後になることが多いとされています。
初期は子宮頸がんよりさらに自覚症状が出にくく、進行は子宮体がんのほうが子宮頸がんよりもゆっくりです。そのうちに、不正出血がおこり、徐々に血性のおりものが増え、腹痛がおこります。
子宮体がんの検査は子宮頸がんほど容易ではなく、確実に発見できるとは限らない場合があるので、何か症状があった場合(特に閉経後の不正出血など)は、すぐに検査を受けましょう。



    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・不正出血がある
          ・おりものに色がついてたり異臭がする
          ・月経不順が続いている
          ・下腹部が痛かったり重苦しい


    ▽ 主な原因

子宮頸がん 原因として最も注目されているのが「ヒトパピローマウイルス(HPV)」です。
これは、性交により感染するウイルスで、約100種類確認されています。このうちの特定の種類が子宮頸がんの発症に関係しているとされています。若い年齢での回数の多い性交、複数の相手との性交、そして妊娠や出産の回数が多いことなどが子宮頸がんになりやすい原因となります。
子宮体がん 月経が正常にある時は、子宮内膜が毎月はがれ落ちるので、がんにはなりにくいことになります。
しかし閉経が近づくと、排卵も毎月は起こらず月経も不順になります。閉経になれば、月経は停止し排卵は起こらないので、プロゲステロンという黄体ホルモンは分泌されなくなります。しかしエストロゲンという卵胞ホルモンは、排卵がなくても卵巣以外でつくられます。プロゲステロンがないのに、エストロゲンだけが多くなり、子宮内膜に作用し続けると、子宮内膜はどんどん増殖し「子宮内膜増殖症」という病気になってしまい、子宮体がんに進展していきます。
つまり、
   @過去に妊娠、出産の経験のない人
   A月経、無排卵の人
   B更年期以降の人たちが、子宮体がんになりやすい人といえます。





 
    乳がんは乳腺組織にできるがんで、「非浸潤がん」と「浸潤がん」があります。

非浸潤がん がん細胞が乳管や小葉の中にのみとどまっているもので、周辺組織に浸潤し遠隔転移しないので、完全切除できれば完治できる早期がんです。
しかし、しこりを感じないので、気がつかずにいると周辺組織に浸潤し、「浸潤がん」に進行してしまうので、定期的な検査が大切です。
浸潤がん 乳頭腺管がん きのこ状に発育するがんで、乳がん全体の約20%にあたります。リンパ節転移の確率も低く予後も良好とされています。
充実腺管がん 小さな腺管にでき、しこりのなかでがんが詰まった状態になっているがんで、乳がん全体の約20%にあたります。予後の悪性度は中程度とされています。
硬がん がん細胞がかたまりをつくらず、乳腺組織以外の脂肪組織などにばらばらと散らばるように進行していくがんで、乳がん全体の約40%にあたります。転移を起こしやすい、悪性のがんです。
特殊型 およそ10種類ほどあり、乳がん全体の約8%にあたります。
なかでも、終末乳管の上皮または小葉に発生し、しこりを作りにくい「浸潤性小葉がん」やがん組織の中に骨や軟骨の組織が見られる「骨・軟骨化生を伴うがん」などは予後も不良とされています。



    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・乳房にしこりがあるようだ
          ・乳房にひきつれができているようだ
          ・乳首に出血や分泌物がある


    ▽ 主な原因

        明確な原因は不明ですが、エストロゲンという女性ホルモンが、乳腺組織に作用する
        期間が長いほど、乳がんが発生しやすいとされています。
        つまり、初潮が早かった人、閉経が遅かった人、出産経験がない人など、月経の期間が
        長いと乳がんになりやすいといわれています。
        また、肥満や遺伝も原因の一つとされています。




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    食道はのどと胃をつなぐ管です。
    気管、心臓、大動脈、肺などの重要な臓器に囲まれており、長さは25cm程です。

    食道の壁の厚さは4mm程ですが、粘膜、粘膜下層、固有筋層、外膜の4層からなっています。
    食道は蠕動(ぜんどう)運動によって食べたものを胃へと運びます。

    食道がんには主に次の2つがあります。

扁平上皮細胞がん がんは食道の内側にある薄くて平らな細胞である扁平上皮細胞に生じます。このがんは食道の上部及び中央部に最も頻繁に発生しますが、食道に沿ってあらゆる場所に発生する可能性があります。
日本人の食道がんの約90%はこのタイプです。
腺がん がんは分泌腺細胞中に発生します。食道内側の腺細胞は粘液などの体液を産生し、放出します。
通常、腺がんは胃の付近の食道下部に発生します。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・のどに何かつかえてる感じがする
          ・飲み込みにくい感じがする
          ・声がかすれてきた
          ・胃がもたれたり胸焼けがする

    ▽ 主な原因

        明確な原因は不明ですが、アルコール度の高いお酒や熱いものを
        好む人、喫煙する人に多く発症しています。

        食道粘膜が刺激されることにより炎症を起こしたり、粘膜がはがれやすく
        なり、このようなことが繰り返し起こると、後にがん細胞に変わっていく
        ものと思われます。

        また最近では、咽頭がん、喉頭がんなどのがんとの合併や、胃切除後に
        食道がんの発生が多いこともわかっています。







    咽頭がんは、「上咽頭がん」「中咽頭がん」「下咽頭がん」に分類されます。

上咽頭がん 上咽頭は鼻腔後方の部分をいい、上咽頭外側で耳管によって両側の中耳腔とつながります。
上咽頭がんは、初期にはほとんどが自覚症状がなく、進行し腫瘍が大きくなると耳管を狭窄するために中耳炎のような症状がみられます。また上咽頭がんはリンパ節に転移しやすく、そのため頸部リンパ節と呼ばれる首のリンパ節の腫脹が起こります。
中咽頭がん 扁桃腺や舌の付け根に起きやすいがんで、多くは扁平上皮がんといわれるタイプのがんです。
中咽頭がんの初期症状は、食べ物を飲み込むときつかえる感じ、しみる感じなどです。次第にのどの痛みが起きたり飲み込みにくくなり、さらに進行すると強い痛み、出血、開口障害、嚥下障害、呼吸困難など生命に危険をおよぼす症状が出現してきます。
中咽頭がんも頸部のリンパ節に転移しやすく、頸部腫瘤が唯一の初期症状となることもあり、大変注意が必要です。
下咽頭がん 喉頭はのどぼとけの軟骨に囲まれた声帯を含む臓器のことをいいますが、下咽頭はその喉頭のすぐ後ろの咽頭のことをいい、食道との移行部になります。
下咽頭の悪性腫瘍のほとんどはその下咽頭の粘膜の扁平上皮細胞から発生しています。下咽頭がんはかなり大きくならないと症状が出ず、また頸部のリンパ節に転移しやすいがんです。そのため、下咽頭がんの60%以上は、発見したときには進行がんになっていることがほとんどです。
のどの違和感や異物感など、何か症状が見られた場合は早めの検査が大切です。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・のどに何かつかえてる感じがする
          ・飲み込みにくい感じがする
          ・声がかすれてきた
          ・のどが痛い


    ▽ 主な原因

        上咽頭がんは、あるウイルスによって発症すると考えられていますが、
        確実なことは不明です。
        中咽頭がんと下咽頭がんは飲酒と喫煙の習慣が原因と考えられています。







    喉頭がんは、いわゆる「のどぼとけ」にあたる声帯付近にできるがんです。

    喉頭がんは次の3つに分けられます。

声門がん 声帯に起こるがんです。
ここにガンができると早い時期に声がかすれてくるといった症状があらわれます。そのような状態が1ヶ月以上続くときは声門ガンが疑われ、進行すると声が出なくなってしまうこともあります。また、声門がせまくなると、喘鳴や呼吸困難が起こることもあります。
声門上がん 声門の上に起こるがんです。
ここにがんができると、最初はのどがつかえる感じや食べ物を飲み込むときに痛みを感じたりすることが多くなります。腫瘍が大きくなって声帯の振動に影響を与えるようになると、声がかすれてきます。進行して腫瘍が大きくなると気道をふさぎと呼吸困難に陥ることもあります。
声門下がん 声門の下に起こるがんです。
ここにガンができると、自覚症状といったものは特になく、たまに咳や痰がでる程度のものです。しかし腫瘍が声帯に達すると、声がかすれ、腫瘍面が露出して潰瘍ができると、血痰が出ることがあります。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・のどに何かつかえてる感じがする
          ・飲み込みにくい感じがする
          ・声がかすれてきた
          ・のどが痛い


    ▽ 主な原因

        飲酒と喫煙の習慣が原因と考えられています。
        他に、声の出しすぎなど声帯を酷使している人やウイルスや細菌の感染によって起こるとも
        考えられています。





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    脳腫瘍とは、脳組織の中に異常細胞が増殖する腫瘍で、脳組織自体から発生する
    原発性脳腫瘍と、他の臓器のがんが脳へ転移してきた転移性脳腫瘍の2種類があります。

    原発性脳腫瘍には悪性のものが多く、良性のものでは髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫の
    3種類がありほぼ完治します。

    悪性のものでは神経膠腫、髄膜腫などがあります。原発性脳腫瘍が頭蓋内の病巣から他の
    臓器に転移することはほとんどありませんが、他の臓器で発症したがんが脳に転移することは
    少なくありません。これが転移性脳腫瘍といい、特に肺がん、乳がんなどからの脳への転移が
    多くみられます。

    また、肺がんからの転移は脳実質と呼ばれる脳の内部に、乳がんからの転移は硬膜などの
    膜組織に定着しやすい性質をもっています。
    また、転移性脳腫瘍の特徴として、転移が複数個所認められることがあげられます。

    脳腫瘍の一般的な症状は、早朝に強い頭痛があることです。
    くも膜下出血のような突然強い頭痛に襲われることは多くありません。

    脳は固い頭蓋骨で保護されており、この内部に脳腫瘍ができると頭蓋骨の内部で圧力が上がります。
    これを頭蓋内圧亢進(こうしん)症状と呼びます。頭蓋内圧亢進症状には、頭痛、吐き気、嘔吐、
    眼がぼやけるなどの症状があり、進行すると意識が低下する場合があります。

    小児では吐き気を感じることなく、突然嘔吐する場合があります。

    また成人で、てんかん発作の経験がない人が初めててんかんを起こした場合は、
    脳腫瘍が強く疑われます。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・朝方、よく頭痛がする
          ・吐き気がしたり、嘔吐する
          ・けいれん発作が起きる
          ・手足がしびれる
          ・ろれつがまわらない
          ・目が極端に悪くなったようだ
          ・物忘れがひどくなった


    ▽ 主な原因

        脳腫瘍の原因は放射線や化学物質の影響によるもの、遺伝子の異常などが
        あげられますが、はっきりとした発生原因は不明とされます。
        しかし、腫瘍の悪化を助長するものとして、高タンパク、高脂肪の過剰摂取、
        過度のストレスや喫煙などがあります。



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    膵(すい)臓はおなかの深いところにあって、
    細長く、頭部、体部、尾部に分けられます。
    頭部から尾部に向かって細くなり、長さは
    15cm前後です。
    隣接する主な臓器として、頭部では十二指腸、
    胆管、門脈、下大静脈、体部では脾動静脈、胃、
    大動脈、尾部では脾臓、腎臓、大腸があります。

    膵臓は血流、神経分布が豊富で、食物を
    消化する消化酵素を含んだ膵液を分泌する
    外分泌機能と血糖の調節に必要なインスリン、
    グルカゴンなどのホルモンを分泌する内分泌
    機能をあわせもっています。膵液は膵管を通って
    十二指腸に分泌されます。

    膵臓がんのうちの90%以上を占めているのが
    膵がんで、極めて悪性度が高く、まだ2cm以下の
    小さながんであっても、すぐに周囲(血管、胆管、
    神経)への浸潤や、近くのリンパ節への転移、
    肝臓などへの遠隔転移を伴うことが多いがんです。

    そのため、消化器のがんのなかでも治りにくいがんとされています。

    膵臓がんの発生率は胃がんや大腸がんに比べ1/3〜5程度にもかかわらず、日本のがんによる
    死亡原因の第5位を示しています。

    また膵臓がんには特有の症状がなく、早期発見、早期治療が難しいこと死亡率が高い所以です。

    40歳以上の健康な人で、上腹部のもたれや痛みがある人や、やせてきて背部痛・腰痛のある人、
    糖尿病と診断された人、糖尿病が悪化した人は、できるだけ早く病院で検査を受けましょう。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・腹痛がつづいている
          ・黄疸がでている
          ・食欲がない
          ・全身の倦怠感が続いている
          ・腰痛がある


    ▽ 主な原因

        明確な原因は不明ですが、動物性脂肪の過剰摂取、喫煙、排気ガス、
        化学物質が考えられます。また継続的なアルコールの多飲などによって起こる
        慢性膵炎や糖尿病とも関係があるとされています。







    腎臓は、血液を濾過して、体内で不要になった水分や物質を、尿として排出する臓器です。

    腎臓がんには、腎臓の細胞にできる「腎臓がん」と腎臓の尿路にできる「腎盂がん」があります。
    腎臓がんは比較的ゆっくりと進行していくので、がんがあっても初期症状が出ることはほとんどなく、
    かなり進行してから血尿などの症状があらわれます。

    腎臓は、血液を濾過する臓器なので、多くの血液が集まってきます。
    そのため、がん細胞が血流に乗って、全身に運ばれやすくなっており、肺や肝臓、骨などに
    移転しやすい性質があります。

    また進行速度が遅いことから、治療後に転移が見つからない場合少なくありません。

























    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・微熱が続いている
          ・最近体重が減ってきたようだ
          ・貧血気味である
          ・血尿が出た
          ・わき腹に痛みがある


     ▽ 主な原因

        原因は不明ですが、喫煙と肥満(特に女性の肥満)や利尿剤服用が考えられます。
        また、アスベストなどの環境汚染によるもの、遺伝的要因も関係があると考えられています。





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    膀胱は骨盤内にあり、尿をためたり排泄する臓器です。
    腎臓で作られた尿は尿管を通過して膀胱に入り、貯えられ、尿意を感じた時に筋肉が収縮して
    排泄されます。
    膀胱は表面の粘膜(上皮)と厚い筋肉層からできており、膀胱がんは粘膜上皮細胞に起こるものが
    約90%を占めています。

    膀胱がんは、主に次の3つに分けられます。

表在性乳頭状膀胱がん 形状がカリフラワーか、いそぎんちゃくのように表面がぶつぶつとなっているがんで、膀胱の内側に向かって突き出しています。しかし、がんの病巣は、膀胱の粘膜にとどまっていることが多転移や浸潤はありません
浸潤性膀胱がん がんの表面は比較的スムーズで、こぶのように盛り上がったものから、膀胱粘膜の下に進展して粘膜がむくんで見えるものまで様々です。
このがんは、膀胱を貫いて、壁外の組織へ浸潤しやすく、また転移しやすい性質があります。
上皮内がん 膀胱の表面には、ほとんど隆起した病変を生じませんが、膀胱粘膜壁に沿って悪性度の高いがん細胞が存在している状態です。
初期のがんですが、放置していると浸潤性のがんになっていきます。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・血尿が出た(一回でも)
          ・排尿痛がある
          ・背中に鈍痛がある


    ▽ 主な原因

        喫煙する人は膀胱がんになりやすいといわれています。
        また、化学薬品や染料を扱う職業従事者にも発症率が高いことが知られています。







    前立腺は男性にだけあり、精液の一部をつくります。
    前立腺は、恥骨の裏側にあり、栗の実のような形をしています。

    この前立腺にがんが発生する病気が前立腺がんです。
    前立腺がんは主に外腺に発生し、ほかのがんとは異なり、進行がゆっくりなため、
    早期に発見できれば治りやすいがんであるといえます。

    しかし、初期には自覚症状がほとんどないので、発見が遅れることも少なくありません。
    進行していくとリンパ節や骨、ほかの臓器に転移することがあります。
    前立腺肥大症と症状が似ていますが、前立腺肥大症が前立腺がんになることはありません。
    しかし、前立腺肥大症と前立腺がんが合併していることはあるので、50歳を超えたら
    検査を受けることが大切です。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・頻尿や残尿感がある
          ・尿意を感じてからトイレまで我慢できない
          ・尿が出にくい


    ▽ 主な原因

        前立腺がんの発生には男性ホルモンが関与しており、加齢によるホルモンバランスの
        変化が影響しているものと考えられています。

        また、食生活の欧米化に伴う脂肪の過剰摂取やビタミンAの不足も考えられます。







    卵巣は子宮の両わきに各ひとつずつあり、親指くらいの大きさで楕円形をしています。
    生殖細胞である卵子がそこで成熟し放出されます。それとともに周期的に女性ホルモンを
    分泌しています。

    卵巣がんには卵巣の表層をおおう細胞に起こる上皮性腫瘍と卵子のもとになる卵細胞(胚細胞)から
    発生する卵巣胚細胞腫瘍があり、上皮性の腫瘍が全体のの90%占めています。

    卵巣にできる腫瘍の85%は良性で、どちらの腫瘍とも、良性腫瘍と悪性腫瘍(がん)の他に良性、
    悪性の中間的な性質をもつ腫瘍(中間群)があります。

    卵巣は腹部にあって腫瘍ができてもはじめはほとんど自覚症状がありません。
    したがって異常を感じて受診したときには、転移していることが多いのです。

    卵巣がんに最もよくおこる転移は、卵巣の表面からちょうど種をまくようにがん細胞が腹膜に
    拡がっていく「腹膜播種(ふくまくはしゅ)」です。

    腹膜播種は卵巣の周りにおこりやすいのですが、卵巣から最も遠く離れた横隔膜にも
    よくみられます。腹膜播種が進むと腹水がたまってきて、横隔膜からさらに胸腔内にがんが
    拡がると胸水がたまってきます。他にも、リンパ節転移もよくおこります。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・腹部に痛みがある
          ・腹部が腫れているような感じがする
          ・骨盤の辺りが痛い
          ・ガスがたまっていたり膨満感がある
          ・便秘がちになった


    ▽ 主な原因

        遺伝的な要因が考えられています。
        また、初経が早かったり閉経が遅い人、妊娠経験がない人、出産経験がない人が
        かかりやすいとされています。





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    皮膚は外側から表皮、真皮、その深部の皮下組織の3つの部分に大きく分かれます。
    さらに、表皮は表面から順に角質層、顆粒層、有棘(ゆうきょく)層、基底層とに分けられます。

    皮膚がんは主に次の3つに分けられます。

有棘細胞がん 表皮の中間層を占める有棘層を構成する細胞から発生するがんで、日本人に多い皮膚がんのひとつです。
一般的に比較的大きく、ふぞろいな形の赤色をした皮膚の盛り上がりで肉のかたまりのくずれたもののように見え、表面にびらんや潰瘍を伴って出血しやすく、つまむとしこりを触れるような場合は注意が必要です。
大きくなると腫瘍の形はカリフラワーのようになります。それ以外に自覚症状は特にありませんが、有棘細胞がんは腫瘍の表面が弱くなっているので一般細菌による感染をおこしやすく、膿をもったり悪臭を放ったりします。
基底細胞がん 表皮の最下層である基底層や毛包などを構成する細胞が悪性化したものです。日本人に最も多い皮膚がんとされています。
初期症状として最も多いのは、ほくろと勘違いするような黒っぽい皮疹です。これが少しずつ大きくなり、進行すると中心部は陥没して潰瘍となり、その周りは堤防のように盛り上がってきます。
中心の潰瘍の部分はかさぶたが繰り返しできたり、出血しやすい状態となります。これを「結節・潰瘍型」
といい、上下のまぶた、鼻、上口唇の周りに多く発生します。他には湿疹やキズが治った跡のような、がんには見えないような皮疹もまれにあり、これらはほとんどが痛みや痒みなどの自覚症状はありません。
メラノーマ 通常「ほくろのがん」と呼ばれており、最も悪性度が高い皮膚がんです。
皮膚を構成している細胞のなかの、メラニン色素を産生する色素細胞(メラノサイト)が、がん化したものがメラノーマです。
メラノーマは大きく次の4つに分けられます。
末端黒子型 日本人に最も多いタイプで、主に足の裏、手掌、手足の爪などに発生します。
はじめは黒っぽい小さなしみができ、徐々に大きくなり、進行するとしみの中央に盛り上がったしこりができてきます。
結節型 身体のどこの部分にも発生し、最初から様々な形の黒っぽいしこりであらわれ、大きくなっていきます。進行も速く、転移することが多いので、最も悪性度が高いとされています。
表在拡大型 体や腕や足に多くみられ、初めはほくろのような茶色の小さなしみができ、ゆっくりと拡大し次第に中央にしこりができてきます。
悪性黒子型 中年以上の高齢者の顔面に多くみられ、初めから濃淡のある不整形のしみができ、ゆっくりと拡大してきます。


    ▼ こんな症状があれば病院へ

          ・今までなかったほくろやしみができた
          ・ほくろが大きくなったり、かたくなった
          ・ほくろやしみの形が変わった


    ▽ 主な原因

        紫外線が原因であると考えられています。
        欧米人は日本人より皮膚の色素が少ないため、紫外線に対する
        防御に弱く、日本人の何倍もの皮膚がんが発生しています。

        他に、衣類で擦れるなど、慢性的、局所的に刺激を受けた
        ところに発生する場合もあるともいわれています。








    いわゆる「血液のがん」であり、赤血球の色で赤く見える血液が、がん化した白血球が異常に殖えて
    白く見えることから、「白血病」という名前がつきました。

    白血病には「急性白血病」と「慢性白血病」があります。

急性白血病 白血病細胞(芽球)が急速に殖え、正常な血液をつくることができなくなり、治療しないと数週間から数ヵ月以内に命を落としてしまいます。
急性白血病には次の2つがあります。
急性骨髄性白血病 WHO(世界保健機関)では骨髄細胞中の白血病細胞が20%以上を占めるものを急性骨髄性白血病と定義しています。
急性骨髄性白血病は白血球、特に顆粒球と呼ばれる細胞に分化するはずの芽球ががん化して異常に増えます。骨髄では正常な血液細胞がほとんどつくれなくなり、腫瘍化した芽球のみになってしまいます。腫瘍化した芽球はもはや正常白血球に分化することはできず、そのため全身の血液でも正常な白血球、赤血球や血小板が減り、白血病細胞が急増します。
早期の全身状態の良好なうちに発見されれば 、完全に治る可能性は高くなります。
しかし経過が急激であるため、放置すると急速に進行します。急性骨髄性白血病のうち成人が80%以上を占 めています。
急性リンパ性白血病 リンパ系組織は、全身に広がる血管のような細いリンパ管と、リンパ管に介在するリンパ節で成り立っています。
リンパ管には、リンパ球を含んだリンパ液が流れており、リンパ節は小さな豆のような形をした器官で、特にわきの下、頚部、鼠径部、腹部、骨盤部に集まっています。
リンパ球は血液や骨髄の中にも多く認められ、抗体と呼ばれる物質をつくり、身体を細菌やウイルスから守っています。この白血球の一種であるリンパ球が幼若な段階で悪性化し、主に骨髄で異常に増加し、急速に進行する病気が急性リンパ性白血病です。
どの年齢層にも発生しますが、主に小児に多くみられます。


慢性白血病 さまざまな成熟段階で白血球が殖え、場合によっては年単位で進行する病気です。
進行がゆっくりであるため、初期にはほとんどの自覚症状がなく、健康診断の血液検査で発見されることがよくあります。
慢性白血病には次の2つがあります。
慢性骨髄性白血病 急性白血病では未熟な白血病細胞のみ増加するのに対して、慢性白血病では未熟な白血球から正常細胞に見える成熟細胞まで、いろいろな成熟段階の細胞が増加します。骨髄及び末梢血液中の白血球の一種である顆粒球が異常に増加しています。

慢性骨髄性白血病は3つの病期に分けられます。
慢性期 白血球数は増加していますが、芽球と呼ばれる未熟な白血球の割合は少なく、この時期は数カ月から数年間続きます。治療をせずにいると急性転化期に移行していきます。
移行期 性期と急性転化期の間の病期です。
骨髄や末梢血中の芽球の割合が増加し、治療による白血球数のコントロールが難しくなってきて、脾臓の腫大が進行します。また、貧血、出血傾向、発熱が現れることもあります。また、移行期を経ないで急性転化期に移行する場合もあります。
急性転化期 骨髄、末梢血中の芽球が30%以上に増加します。芽球期、急性期とも呼ばれます。慢性期と同じような化学療法(抗がん剤治療)では白血球数のコントロールは難しく、白血病細胞が骨髄以外の骨やリンパ節に腫瘤を形成することもあります。
慢性リンパ性白血病 血液の中に成熟したリンパ球が著しく増加した状態が慢性リンパ性白血病です。白血病細胞は、リンパ節、骨髄、脾臓などで非常にゆっくり増殖し蓄積します。欧米では白血病全体のの約30%を占める白血病ですが、日本は欧米の1/10程度と極めてまれな病気です。
慢性リンパ性白血病の特徴的な症状として、他の白血病に比べて皮膚病変が多いことがあります。
白血病細胞の直接の浸潤によるものと、浸潤を伴わない非特異的なものがあります。湿疹、水泡な ど様々な皮膚症状がみられ、頑固なかゆみを伴うものもあります。


     ▼ こんな症状があれば病院へ

           ・貧血がひどくなった
           ・疲れやすくなった、全身に倦怠感がある
           ・いつのまにかあざができた
           ・鼻血や歯茎から出血することがよくある
           ・口内炎がいつまでも直らない


     ▽ 主な原因

        完全に解明されてはいませんが、いくつかの遺伝子異常によるものと考えられています。
        他に、放射線や化学物質の影響も関係があるとされています。






     
<がんを予防するとされる食品の12のグループ>
                                          (名古屋大学大学院・大澤俊彦教授考案)
ナス科の野菜 (トマト、じゃがいも、ピーマン、ししとう、赤唐辛子、クコなど)
カロテンには強い抗酸化作用があり、アルカロイドと呼ばれる有機化合物は、がん細胞の増殖を抑えます。
ユリ科の野菜 (にんにく、玉ねぎ、ねぎ、らっきょう、にらなど)。
アリシンなどのイオウ化合物には、発がん抑制作用があります。
セリ科の野菜 (せり、セロリ、あしたば、人参、パセリなど)
抗酸化作用のあるカロテンや香りや苦味成分のテルペンが発がんを抑制します。また、あしたばに含まれるネバネバ成分のカルコンは、特に肺がんや皮膚がんの予防に効果があります。
キク科の野菜 (ごぼう、レタス、ふき、ふきのとうなど)
食物繊維が豊富で、特に大腸がんの予防に効果があります。
ウリ科の野菜 (きゅうり、かぼちゃ、ゴーヤ、メロンなど)
抗酸化作用のあるカロテンや、きゅうりには香り成分のククルアスコルビン酸が、ゴーヤには苦味成分のモモルディシンが含まれ、発がんを抑制します。
マメ科の野菜 (大豆、さやえんどう、さやいんげん、枝豆、そら豆、もやしなど)
食物繊維やカロテンが、発がんを抑制します。また、抗酸化作用があるポリフェノールの一種であるイソフラボンは、特に乳がんと前立腺がんに効果があります。
アブラナ科の野菜 (キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、かぶ、白菜、青梗菜、小松菜、大根など)
抗酸化作用のあるカロテンや、辛味成分のイソチオシアナートなどのイオウ化合物が発がんを抑制します。
きのこ類 (しいたけ、舞茸、えのきだけ、きくらげ、しめじ、なめこ、マッシュルームなど)
きのこの食物繊維に含まれるβ−グルカンが、免疫力を高め、がん細胞の増殖を抑えます。
海藻類 (昆布、わかめ、ひじき、海苔など)
水溶性食物繊維のU−フコダイン、アルギン酸など、また抗酸化作用の強いカロテンは発がんを抑制します。
乳がん細胞の増殖の抑制、予防に効果があるヨウ素も含まれています。
柑橘、ベリー類 (グレープフルーツ、レモン、みかん、ライム、ブルーベリー、いちごなど)
免疫力を高めるビタミンCやカロテンが豊富に含まれ、グレープフルーツの苦味成分であるナリンジンには発がん抑制作用があります。
ブルーベリーなどには抗酸化作用のあるポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれ、発がんを抑制します。
穀類 (発芽玄米、玄米、全粒粉小麦、大麦、とうもろこしなど)
食物繊維を豊富に含み発がんを抑制します。また強い抗酸化作用を持つセレンも含まれ、ビタミンEと一緒にとると効果的です。
香辛料 (しょうが、みょうが、ごま、しそ、ミント、バジル、ターメリックなど)
しょうがには、香り成分のショウガオール、辛味成分のジンゲロンが含まれ、特にショウガオールには強い抗がん作用があります。
ハーブの香り成分にも抗酸化作用があります。


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